エコ小野上処分場への大同スラグ使用/報告書のデタラメ指摘 農林環境常任委・伊藤県議 

活動報告

 渋川市広域組合が運営する一般廃棄物最終処分場「エコ小野上処分場」(渋川市)の建設をめぐり、県が産業廃棄物と認定した大同特殊鋼の有害スラグの使用が指摘されている問題で、県が2018年度に実施したスラグの同一性についての調査報告書に、大きな疑義があることがわかりました。伊藤祐司県議が2日の農林環境常任委員会で暴露しました。

報告書――大同のスラグとの「同一性低い」

 問題のスラグは、大同特殊鋼がスラグと自然砕石を混ぜた混合砕石を「路盤材」として販売し、渋川市を中心に公共事業などで大量に使われてきましたが、環境基準値を超えるフッ素や六価っクロムなどの有害物質が含まれていることが明らかになり、大問題になりました。その後県が産業廃棄物と認定し、廃棄物処理及び清掃に関する法律に違反した事案として警察に告発した経緯があります。
 このスラグが処分場の搬入路の路盤材として使われたかどうかなどを争点として、現在前橋地裁で、広域組合を相手に住民訴訟が行われています。報告書は被告側の証拠として提出されたもので、大同特殊鋼のスラグと処分場から採取した試料を分析・比較した結果として、「同一性が低い」と結論付けています。

不均一な対象物では同一性の判断できない

 伊藤氏は、大同の試料はスラグそのものだったに対し、処分場の試料は、ボーリングで採取した土壌全体を均したものだったと指摘。「これを比較して、同一性の判断などできるはずがない。同一性を検証するのなら、スラグ同士を比較するべきだ」と、調査のでたらめさを批判しました。
 県環境局は、スラグを拾い出して分析しなかった理由として、「目視や(スラグの成分に反応する)薬品でスラグを確認できなかった」と答弁し、それを理由に「処分場工事にはスラグは使われていなかったと判断している」と繰り返すばかり。伊藤氏は、報告書には、県が言う様な「目視」や「薬品の使用」といった、本来記載すべき肝心な調査手順が記されていないと指摘、県も認めました。

自然砕石にはほとんど含まれないカルシウムや鉄が…

 伊藤氏はさらに、ボーリング採取の試料から自然の石にはほとんど含まれないフッ素が大同のスラグ混合路盤材とほぼ同量検出されていること、同様に、それほど含まれていないはずのカルシウムや鉄が大量に検出されていることを明らかにし、「スラグと自然砕石を混合した〝路盤材〟だ。カルシウムがこれだけ入っていれば、薬品の反応もあるはず。薬品で確認できなかったという答弁は信じることができない」と批判しました。
 伊藤氏は、自身が現場を調査しスラグを確認していることや、▼大同特殊鋼に使用を問い合わせた党渋川市議に対し、本社から「入れた」と回答があった(2014年)、▼大同特殊鋼の発注工事一覧にはスラグを含んだ路盤材が6229㌧納入されていることなど、大同のスラグ混合路盤材が現場に持ち込まれた証拠を示し、「こうした状況を見れば、〝確認できなかった〟という県の言い分は信じがたい」と強調しました。