有害鉄鋼スラグ「被覆」は違法ー大同の責任で撤去、原状回復させよ 県環境森林部長らに申し入れ 

 大同特殊鋼株式会社渋川工場から排出された有害鉄鋼スラグが、群馬県内の公共工事に使用されてきた問題で、日本共産党群馬県議団は22日、大澤正明知事あてに適法指導を求める申し入れ書を提出し、須藤雅紀環境森林部長らと懇談しました。
 フッ素や六価クロムを含む鉄鋼スラグは、長年にわたり、八ッ場ダムや道路、遊園地、学校などの駐車場に路盤材や敷砂利などとして使用されてきました。その有害性や違法性が明らかになり、群馬県廃棄物リサイクル課が2016年9月に産業廃棄物と認定した後も、その大半が未処理のまま放置され、県民の生活環境を脅かしています。
 一方で、国土交通省と群馬県、渋川市の3者による連絡会議は、環境汚染の回復についての権限を持っていないにもかかわらず、ほとんどの現場をアスファルトによる「被覆工事」で処理する方針です。
 申し入れで、議会毎にこの問題を追及してきた伊藤祐司県議団長は、産業廃棄物と認定された有害なスラグを「被覆」することは違法だと改めて指摘。知事は県環境行政の指導監督機関の長として、こうした手法はただちに中止し、スラグの排出者である大同特殊鋼の責任で撤去・原状回復をさせるべきだと求めました。
 現状では極めて不十分な連絡会議でさえ出していた、撤去方針でさえ守ろうとせず、例えば、渋川スカイランドパークの駐車場を、渋川市は「被覆工事」する方針に転換し、議会の批判を受けているありさまです。伊藤氏らは、「県は環境行政として毅然とした態度をとるべきだ」と強く要請しました。
 須藤雅紀県環境森林部長は、「状況を見ながら、県民の生活、健康が一番という観点で法律に則って対応していく」と述べるにとどまりました。